ちょっと前にフジで「坂本龍馬暗殺」についてスペシャル番組をやってた。
録画したけど、まだ観てない。ちょっと編集が妙というか巧くなかったので。 また観たら、この記事もちょいと変わるかもしれない。 まあ、ごたいそうな記事タイトルだけれど、一意見ですんで。 一応、参考にしたのは黒鉄ヒロシセンセの「龍馬を斬る」です。 まあ、うろ覚え記憶ですが……。 ちなみに、司馬遼太郎、海音寺潮五郎、井沢元彦、黒鉄ヒロシ。この歴史家ではない作家先生四人は歴史好きの方、各々の先生の考察を一度は拝見するの、オススメです。 「龍馬を斬る」内に「真説・近江屋事件」というくだりがあります。 無論、龍馬暗殺に関してです。説明いらない人多いでしょうが、念のため言うと近江屋は龍馬が暗殺された場所です。 ここに素晴らしい見解が載ってます。 通説では、龍馬暗殺の際に部屋にいたのは坂本龍馬ならびに中岡慎太郎の二人だけとなっています。 ですが、黒鉄センセは時間的差異、証言の矛盾、事実の後世への不伝達、現場には(龍馬と中岡を含めて)5人いたと推測されてます。 メンバーは坂本龍馬、中岡慎太郎、岡本健三郎、菊屋峰吉、藤吉の五人。 岡本健三郎は土佐藩士。彼については後ほど。 菊屋峰吉は近江屋近くの本屋・菊屋の長男坊。 藤吉は元相撲取りで龍馬の用心棒ともいわれる。暗殺の現場で最初に斬られた人。 5人がなぜ、2人になったのか。生き残った二人(岡本と峰吉)が嘘をついてる可能性があるからだと、黒鉄センセは言う。 では逆になぜ5人に増えるのか。これは暗殺者サイドの具体的な証言があるからだ。 龍馬たちを暗殺したとされる実行犯・京都見廻組が2階に5人いたと言っている。 さて、詳述を避けてオイラの意見。 なぜ、この重大情報が知られてないのか。こういうことだと思う。 被害者側の主張はダメージを受けた側だから信憑性もあり、充分に着目されうる。 対して、加害者側の主張は心象としても重視されず、虚偽である疑いもあり、誇張も垣間見えるから取り上げられにくい。 だが、事件全体を冷静に見渡すと果たしてそうかと思う。 まず、見廻組・渡辺篤は龍馬たちがいる近江屋二階に踏み込んだ際、奥8畳間に龍馬と中岡。手前の6畳間に(藤吉を含む)3名。 書生の1名は階下につながる明かり取り(イメージはダストシュート。用途は名の通り)から逃げ、給仕の子供みられるもう1名は机に隠れているので見逃し(おそらく子供を斬るのは無益と思ったか。この子供は黒鉄説通りに明かり取りから階下に逃げたと見るべき)、と言っている。 これは加害者が証言したところで優位に働く証言材料だろうか?まして自分の立場を悪くするような内容か?そうだとしたら言わない。証言している=真実に近い内容とみるのが妥当でないだろうか。 「京都見廻組。彼らは殺人鬼でない、人間感情を持ってる」と言いたくないから後世歴史家は指摘しないのか? なぜ、この検証は置いてきぼりなのか。センセの指摘がなければ、オイラも知らなかった。 これは重大な証言だと思う。現場の二階に5人いるのと2人だけだったのだ、では推測も考察研究も変わってくる。 ではなぜ生き残った二人は嘘をついたのか?恥か? 違うと思う。 さて、ここで岡本健三郎。 彼は土佐藩でも特に後藤象二郎に近かった。側近といってる記事がネットには載っている。出典は不明だけれど。でも、当たっていると思う。 なぜなら、維新後の彼は常に後藤と行動を共にしているからだ。征韓論による下野、民撰議院設立建白書の提出への参加、自由党の創立への尽力etc。側近というより運命共同体に近い。 そんな二人が幕末期は仲が悪い、もしくは疎遠、はてまた出会ってないと言えるだろうか? 岩崎弥太郎を見てほしい。答えはおのずとノーだ。 重要なことが二つある。 まず、龍馬経営の「海援隊」のいろは丸事件。紀州藩から龍馬が勝ち取った多額の賠償金はすべて海援隊でなく土佐藩に流れている。その事実上のボスは後藤象二郎だ。 もう一点。三菱創立にあたり、重要な出資者は後藤象二郎。そして、後日、共同運輸会社と三菱の確執が起きた際にその調停役にあたったのは岡本健三郎である! 最初の書生の役目はなにか。おそらく彼は坂本龍馬たちをその日、近江屋の二階にとどめておくのが役目だったのではないか? そして、実行犯が来た時、二人が逃げられないタイミングで一人逃げたのではないか。 生き残ったもう一人は嘘の証言を強要されたのではないか。彼・菊屋峰吉はこの時17歳、若年である。情報操作の手段によっては充分に丸め込める。 龍馬暗殺の実行犯は京都見廻組で間違いないだろう。黒幕は土佐藩がやはり有力だと思う。 有力な理由を黒鉄センセの著書からもう一つだけ。事件後の現場の様子を語る土佐藩士・谷干城と田中顕助の意見はあった・ないのレベルにいたるほど、食い違っている……。 残るのは暗殺にいたる直接的な引き金の究明でなかろうか。
by hossynoblog
| 2010-05-13 03:54
| つれづれhossy
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